【★更新日 2022/11/6】
今回は、身の回りにある色んな円を測っていくことで、円周率にせまっていこうという教室です!
円周率というと、ふつう小学5年生で「3.14」と習って、直径から円周の長さを求めたり、あるいは半径から公式を使って円の面積を求める問題をやるというのが一般的かと思います。それは教科としての算数ですね(^^)
でも、円周率はなんで3.14なんだ?
っていうか、そもそも円周率って何なんだ?
…
今回は、身近にある円をかき集めて、どんどん測っていくことで、この円周率にせまっていきたいと思います!
得られたデータをグラフ化して、そこに隠されていたものを見つけ出せるかな?!(^^)
円の周りをどうやって測る…?!
「皆、たとえば鉛筆の長さとか、何か物の長さを測る時は、何を使う?」
「定規!」
「じゃあ、この定規でぐるっと周りの長さ、測れる?」
「測れない。」
「測れないよね。なんで測れないの?」
…
普段使っているような定規では、ぐるっと一周、周りの長さを測ることは出来ない。
測れないのは何でなのか。
じゃあ、どうすれば問題は解決するのか。
いま自分が直面している状況をよく理解して、アイデアを出して、こうすればうまくいく!という方法を発見する。(そしてもし可能ならば、今回の例で言えば、円の周りの長さを測れる道具を、実際に自分の手で作ってみる。発明ですね!笑)
少し時間はかかっても、こういうキャッチボールは、物事・状況の観察力や思考力、発想力、何かを生み出す力、そして自分で“壁”を突破して進んでいく力などを育てていくのに、とても役立つと思います(^^)
円をどんどん測っていこう!
円周の測り方がみえてきたところで、ぐるっとまわりを見回して、教室にある「円の形をした物」を、手当たり次第、集めてこよう!探せば探すほど、いたるところに「円」があることに気づいていきます(笑)
そして、いよいよ測定開始。「周囲の長さ」と、それがどれくらいの大きさの円なのかが分かるように「直径の長さ」を測っていきます。
ちっちゃなネジも頑張って測ってます(笑)
意外なことに、これで1.7cmもあり、ビックリです。
測りながらも、ぞくぞくと集まってきています(笑)
ノギスを使って。よく考えられた便利な道具です。
測定結果を、うまく色分けして記録していますね!
これをグラフにしてみると、こんな感じになりました…!
おぉ、これは一体どういうことだ?!
グラフを書くのは初めて。
こういう作業は、コンピューターを使ったりすると、子どもたちは超喜びますね(^^)
用語についてのちょっとした話
ちなみに円についてやっていくと、中心とか直径、円周といった“用語”を、どうしても使うことになります。
これらは言わば、お互いに知っていると便利な「共通語」。
三角形や四角形に、辺や角、対角線といった用語があったり、同じ三角形でも、特徴のあるものには直角三角形や二等辺三角形といった名前がつくのと同じです。
もしここで、三角形という「共通語」がなければ、“あの形”のことを言う時に、なんて相手に伝えればいいでしょうか…。実際に生徒さんたちに、三角形という言葉を使わないで、お互いに話してもらいました(笑)
やってみると百聞は一見にしかず。いや百聞はワントークにしかず?
「あの『3本の真っすぐな線が交わってできる形』の屋根のとこにさ…」なんて風に毎度言わないといけないわけです。面倒くさいですね(笑)
勉強をしていると、当然色々と覚えるべき言葉も出てきますが、「もしこの言葉がなかったら、それを相手に何と言って伝える?」なんてことをやってみると、用語のありがたみが実感できたりします(^^)
そして何より、「まず円のことをやるにあたり用語を覚える」というよりも、動きのあるアクティビティをしながら、「どれぐらいの大きさの円か、ちゃんと円の真ん中、中心を通るところで測るんだよ。これが直径だよ」と、実際のモノと用語を対応させながら覚えていけば、子どもたちとしても自然に学んでいくことができます。
僕たちは皆、りんごという言葉を、りんごを食べながら(「これがりんごだ」と)勝手に覚えましたよね。それと同じです(笑)
円周率については色々とありますが、今回はこれぐらいで!