教室レポート「ソーラークッカー作り教室」

【★更新日 2022/11/6】

 
「太陽があると暖かくて気持ちいいけど、太陽光を虫メガネで一点に集めると、すごい高温になって 、紙とかも燃えちゃうよね。」(レンズによる光の屈折・焦点)
 
そんな所を取っ掛かりに、一緒に「ソーラークッカーって何だ?」ということを簡単に考えていこう。
 
多くの太陽光を集めることで、その熱によって調理ができる!
太陽光だから¥ゼロ(フリー)で、どこでも誰でも無限に使える!
電気やガスが通っていない地域など、世界中でたくさんの人たちが実際に日々生活するために使っている。
(清潔でない水が原因で、今この瞬間も世界では多くの人が死んでいて、そんな水を殺菌浄化するためにソーラークッカーが使われてるなんてことも。)
 
 
よし、早速ソーラークッカーを作っていこう!
と思っても、なかなか具体的にイメージが湧かない。。
 
ということで、いくつかの代表的な形(タイプ)を紹介。それを足がかりに、自分で「こんな感じにしてみようかな…」と、想像を形にしていきました!
 
 
塾生でもある中学1年生の彼は、結構丁寧に図を書いて、寸法などを考えています。
 
 
 
・底面の寸法をどれぐらいにするか(それによって側面の大きさも決まってくる)
・側面をどれぐらいの角度で立てるか
・光の反射がどういう感じになるか(入射角と反射角のことも)
 
いざ作りはじめると、考えることが色々出てくることに気づいて、少し立ち往生…。でも、適宜アドバイスしながら、「やりながら⇄考えながら」進んでいきました!
 
 
やってみて初めて気づくことがある
やりながら考えて考えながらやってみて、徐々に形(物事の輪郭)をはっきりさせていく。
とても大切なことですね。
 
 
材料を、“フル”に使っていこう!
 
 
 
彼の設計図はこれ ↓
小学3年生なのに、「段ボールの箱を切って開いたらどうなる?」という問いかけから、展開図を書いてスゴい!

 
 
あれ、箱にするつもりが…
 
 
 
はみ出ちゃったところを切ればいいか…という彼に、
 
「良いじゃん、ここから何か(アイデア出して)作っていこうよ!」
「実際にやりながら、最初考えてたこととか、どんどん変えていけばいいからね」
 
と言って、ここで見せた彼の閃きが素晴らしかった!
かなりクリエイティブですね!(まじめに驚き、感動しました。)
 

 
 
一方、中学生の彼は、いい感じの図面が出来たものの、これで本当に材料に手をつけていいものかどうか少し躊躇している様子。
 
そこで、厚紙とかで「模型」を作ってみるのも1つだよ、と助言。
建築とかも、まず小さな模型を作ってから、本物を建てたりするからね!
 
 
 
そして模型を作りはじめたら、実物:ミニチュアで、模型の底面の長さを決めるのに算数の「比/比例」が登場。
 
材料が90cm四方で、カットした厚紙が27cm四方。
底面は25cmにしようと考えていたけど、じゃあ模型では底面を何cmにすれば良いか?
 
☞「こっちが◯倍だから、こっちも◯倍」と、算数の比例的な考え方でも出せますが、中学生の彼は数学的に…
 90:25 = 27:x
 90x = 25×27 = 675
 x = 7.5
 
実は、まさについこの間、方程式や比例式の勉強をやっていた彼。
この展開は、むちゃくちゃ面白かったですね!
算数/数学が、日常の中で使えた瞬間に、これには彼も思わずニヤリ(笑
 

 
 
具体的なイメージができて、納得ができた様子。
実際に取りかかりました!
 

 
 
アルミ箔を貼って光の反射面が完成。
お〜かなりいい感じで出来たね!
 

 
 
心地いい軽快な音楽もかけながら、かなり楽しいワークショップになりましたね!
この日はあいにくの雨(というか台風…笑)だったため、太陽光実験は後日また行います!